コミケなどで出す許可を貰ってない原画集は、なぜ制作は見て見ぬふりをするのですか?会社にもよりますが、原画の権利はほとんど会社にありますよね。原画集を出せる神経が分かりません。
根本的に勘違いをしています。制作会社には基本的に原画を二次使用する権利はありません。正確には一次使用後の「原画を保有する権利」は通常は製作者(委員会含む)にありますが、製作者と言えど作品製作の際の契約によって二次、三次使用に関しては別途の契約が必要で、作品の原画集出版に漕ぎ着けても原画集が売れなければ赤字になるので、よほどの話題作でなければ原画集を出して貰えないケースの方が多い事は、原画集が出る作品の数の少なさを見れば解るでしょう。で、以前にも書きましたが、二次使用の予定も無い原画を保管するのは維持費がかかるだけなので、殆どの場合は制作会社に(権利は関係無く)返却します。制作会社はアニメーターの人達が「買い取り」(著作者人格権以外の著作権を全て手放すので、後に作品がどれだけヒットしてもソフトが売れても一円も還元されない)で、原画単価以上のパフォーマンスを発揮してくれているのは解っているので、制作会社から推奨してる訳じゃありませんが、頑張って良い原画を描いてくれたアニメーターの人達には「立場上、公に認める訳にはいかないけれど、厳しい予算とスケジュールで素晴らしい原画を描いてくれた人が、その人の担当シーンだけピックアップして同人誌にして少しは金銭的なリターンがあっても、大人のルールからは外れるけれど、それを見ない振りをしてくれる程度にはアニメーターの事を大事にしてくれている」んですよ。頭さえ柔軟にすれば、権利者は売れ残って赤字になる原画集を出版しなくて済むし、アニメーターは原画単価以上の仕事に少しは金銭的なキックバックがあるし、そのアニメーターのファンの人達には喜ばれる、WIN & WIN & WIN の関係になって誰も損をしないハッピーな結果になると思いますよ。