女性の方から部屋に誘うと、それはつまり体の関係をOKしていることになるのでしょうか?ぶらぶらするのに疲れたので軽い気持ちで、あがってお茶でもして行く?と誘いました。その人のことは好きだけど、そういうつもりで誘ったんじゃないんです!お家でお茶して気づいたら彼は昼寝を始め、起きた後ゴロゴロとおしゃべりを楽しんでいたら、急に腕枕をしてきて、びっくりして固まっているうちにそういう流れになってしまいました。拒めなかった私も自業自得なのですが、軽い女だと思われてしまったのなら、こんなに悲しいことはありません…。彼とちゃんと付き合いたいです…。
お返事がおそくなって、ごめんなさい。
なかなか難しい質問だと思いました。いつも僕は思った通りのことを書いているだけなのですが、自分の思った通りをどのように表現したらいいのか、なんだか迷ってしまって。
■
まずいただいた質問に答えるならば、「それはつまり体の関係をOKしていることになる」というわけでは、必ずしもないでしょう、という言い方しかできなくなってしまします。
お互いのパーソナリティと積み重ねてきた時間次第では、間違ってもそうはならないような関係だってあり得るでしょう。
ただ男性に対して、一緒にぶらぶらするくらいの関係で、「あがってお茶でもして行く?」と言ってしまえるくらいあなたも親密に感じていて、あまつさえその人のことが好きだとするならば(それはおそらく、彼にもそれとなく伝わるところであったでしょう)、そんなことになったときに100パーセント「体の関係」を意識するなというのは無理な相談だ、と思ってしまいます。
正直に申しまして、僕だって同じ立場になったら随分どきどきすると思いますし、たぶん少なくとも、ものすごく逡巡があると思います。
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ここで「据え膳食わぬは男の恥」とかいう言葉を持ち出すのはあまりにも下世話すぎますが、あなたが「そういうつもりじゃなかった」とおっしゃるとしても、そのような奥ゆかしさで男性を誘う女性だって世の中にはいると思いますし、それはあなたにも想像くらいはつくことだと思います。
ただあなたはそのようなひとではないし、そのことを親密に感じているその男性にわかってほしかった。
でも親密だったからこそ、その男性にはわからなかったのだと思います。
僕にはそういうことはいまいちよくわからないのですが、一般的な恋人関係にそのような関係がある程度しっかりと組み込まれているのだとするならば、その機会(と、その男性は感じていたはずです)をみすみす逸してしまったとき、それはあなたまで逸してしまうことになる。そう感じたって、無理のないことだと思ってしまいます。
■
でも結局のところ、その男性がどこまであなたのことをきちんと思っているのか、それはわかりません。
これからも彼との遠からぬ関係を望むのだとすれば、あなたはそれを見極める必要があると思います。
ただここでひとつ言えるのは、「軽い女と思われてしまったのなら、こんなに悲しいことはありません」とおっしゃいますが、ふたつの意味でそんなことはないと思います。
一定以上に真剣な関係のゴールとして、(いくぶんかの勘違いはあったにせよ)あなたとそういうことをしたのだとしたら、彼は決してあなたを軽い女だと思ったりはしないと思います。
あるいは軽い女だとみて軽く手を出してきたのであれば、彼はきっとあなたの思うような人間ではなかった(そしてそれはあなたのせいではありません)ということなので、悲しむ必要はないし、好きだった時間の残滓を引きずることはあるにせよ、その時間をこれからも続けていくことはなくなるのではないでしょうか?
(こんなに単純化して語れる問題ではないということも、重々承知しているつもりですが。)
だからこそあなたは見極める必要がある。彼がそのうちのどちらにあたるのかを。
■
少し話を逸らしますが、あなたの質問のしかたはとてもずるいと思います(これは僕が男性だからそう感じるのでしょうか?)。
「そんなつもりじゃなかった」というのは、男性に対して女性が使える、無敵のマジカルワードだと思っています。これを使った時点で、いくばくかは男性を悪者にしてしまえる言葉だと思うのです。
これは僕に対して向けられた言葉ではないですが、しかしあるいは「彼とちゃんと付き合いたいです」というのも、やっぱりずるいです。「ちゃんと付き合う」って、どういうことでしょう。カップルの形はそれこそ無数にあります。
あえて辛辣な言葉を使うとするならば、あなたは好きになれそうな相手を見つけるのは上手だけど、その相手との関係に関して理想がしっかりしすぎているのではないですか。
それは悪いことではなくて、むしろいいことだとも思いますが、その理想がしっかりしすぎているがゆえに自分にとって所与のものとなりすぎてしまって、相手にうまく伝えられていないのではないですか。
■
女性が使う無敵のマジカルワードに対抗できる手段として男性に残されているのは、もはや既成事実しかないのではないかと思っています(僕は何を言っているんだ)。
つまり「ゆるしてしまった」というのは女性にとって埋め合わせようのない弱さで、きっとあなたもそれを悔いている部分が大きいのだと感じます。
「ちゃんと」そこに至ったということが確認できないままで、ずるずると体の関係が続いてしまうのは、とてもこわいことですね?
■
結局彼とあなたがいまどのようになっているのか、僕にはわかりかねます。僕が答えずに質問をほうっておいた数日のあいだに、何かがまた起きてしまっているかもしれない。さすがにそこまでは、なんとも言いかねますが。
でも彼とちゃんと真っ直ぐ話せる機会があるのなら、もう一度申しますが、「あなたは見極める必要がある」。
既成事実をかさに着て、あるいは既成事実に流されて、きっと彼はあなたにとっての悲しみの向こう側に行ってしまう一歩手前のところにいると思います。
彼に対してマジカルワードを使うとしたら、きっと次の機会しかありません。
「そんなつもりじゃなかった」と、ぶつけてみましょう。
それは男性にとって、ある意味では理不尽な発言です(だって無敵なのですから)。
でもそれをとっかかりにして、あなたは「では彼とどうなりたかったのか」を説明できるかもしれません。
よくも悪くも、ひとつのきっかけだと思います。
自分と相手をちゃんと見極めて。不幸を捨てるかしあわせを手に入れるか。
そのどちらかの選択肢を、必ずとってください。
長々と失礼しました。
なかなか難しい質問だと思いました。いつも僕は思った通りのことを書いているだけなのですが、自分の思った通りをどのように表現したらいいのか、なんだか迷ってしまって。
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まずいただいた質問に答えるならば、「それはつまり体の関係をOKしていることになる」というわけでは、必ずしもないでしょう、という言い方しかできなくなってしまします。
お互いのパーソナリティと積み重ねてきた時間次第では、間違ってもそうはならないような関係だってあり得るでしょう。
ただ男性に対して、一緒にぶらぶらするくらいの関係で、「あがってお茶でもして行く?」と言ってしまえるくらいあなたも親密に感じていて、あまつさえその人のことが好きだとするならば(それはおそらく、彼にもそれとなく伝わるところであったでしょう)、そんなことになったときに100パーセント「体の関係」を意識するなというのは無理な相談だ、と思ってしまいます。
正直に申しまして、僕だって同じ立場になったら随分どきどきすると思いますし、たぶん少なくとも、ものすごく逡巡があると思います。
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ここで「据え膳食わぬは男の恥」とかいう言葉を持ち出すのはあまりにも下世話すぎますが、あなたが「そういうつもりじゃなかった」とおっしゃるとしても、そのような奥ゆかしさで男性を誘う女性だって世の中にはいると思いますし、それはあなたにも想像くらいはつくことだと思います。
ただあなたはそのようなひとではないし、そのことを親密に感じているその男性にわかってほしかった。
でも親密だったからこそ、その男性にはわからなかったのだと思います。
僕にはそういうことはいまいちよくわからないのですが、一般的な恋人関係にそのような関係がある程度しっかりと組み込まれているのだとするならば、その機会(と、その男性は感じていたはずです)をみすみす逸してしまったとき、それはあなたまで逸してしまうことになる。そう感じたって、無理のないことだと思ってしまいます。
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でも結局のところ、その男性がどこまであなたのことをきちんと思っているのか、それはわかりません。
これからも彼との遠からぬ関係を望むのだとすれば、あなたはそれを見極める必要があると思います。
ただここでひとつ言えるのは、「軽い女と思われてしまったのなら、こんなに悲しいことはありません」とおっしゃいますが、ふたつの意味でそんなことはないと思います。
一定以上に真剣な関係のゴールとして、(いくぶんかの勘違いはあったにせよ)あなたとそういうことをしたのだとしたら、彼は決してあなたを軽い女だと思ったりはしないと思います。
あるいは軽い女だとみて軽く手を出してきたのであれば、彼はきっとあなたの思うような人間ではなかった(そしてそれはあなたのせいではありません)ということなので、悲しむ必要はないし、好きだった時間の残滓を引きずることはあるにせよ、その時間をこれからも続けていくことはなくなるのではないでしょうか?
(こんなに単純化して語れる問題ではないということも、重々承知しているつもりですが。)
だからこそあなたは見極める必要がある。彼がそのうちのどちらにあたるのかを。
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少し話を逸らしますが、あなたの質問のしかたはとてもずるいと思います(これは僕が男性だからそう感じるのでしょうか?)。
「そんなつもりじゃなかった」というのは、男性に対して女性が使える、無敵のマジカルワードだと思っています。これを使った時点で、いくばくかは男性を悪者にしてしまえる言葉だと思うのです。
これは僕に対して向けられた言葉ではないですが、しかしあるいは「彼とちゃんと付き合いたいです」というのも、やっぱりずるいです。「ちゃんと付き合う」って、どういうことでしょう。カップルの形はそれこそ無数にあります。
あえて辛辣な言葉を使うとするならば、あなたは好きになれそうな相手を見つけるのは上手だけど、その相手との関係に関して理想がしっかりしすぎているのではないですか。
それは悪いことではなくて、むしろいいことだとも思いますが、その理想がしっかりしすぎているがゆえに自分にとって所与のものとなりすぎてしまって、相手にうまく伝えられていないのではないですか。
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女性が使う無敵のマジカルワードに対抗できる手段として男性に残されているのは、もはや既成事実しかないのではないかと思っています(僕は何を言っているんだ)。
つまり「ゆるしてしまった」というのは女性にとって埋め合わせようのない弱さで、きっとあなたもそれを悔いている部分が大きいのだと感じます。
「ちゃんと」そこに至ったということが確認できないままで、ずるずると体の関係が続いてしまうのは、とてもこわいことですね?
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結局彼とあなたがいまどのようになっているのか、僕にはわかりかねます。僕が答えずに質問をほうっておいた数日のあいだに、何かがまた起きてしまっているかもしれない。さすがにそこまでは、なんとも言いかねますが。
でも彼とちゃんと真っ直ぐ話せる機会があるのなら、もう一度申しますが、「あなたは見極める必要がある」。
既成事実をかさに着て、あるいは既成事実に流されて、きっと彼はあなたにとっての悲しみの向こう側に行ってしまう一歩手前のところにいると思います。
彼に対してマジカルワードを使うとしたら、きっと次の機会しかありません。
「そんなつもりじゃなかった」と、ぶつけてみましょう。
それは男性にとって、ある意味では理不尽な発言です(だって無敵なのですから)。
でもそれをとっかかりにして、あなたは「では彼とどうなりたかったのか」を説明できるかもしれません。
よくも悪くも、ひとつのきっかけだと思います。
自分と相手をちゃんと見極めて。不幸を捨てるかしあわせを手に入れるか。
そのどちらかの選択肢を、必ずとってください。
長々と失礼しました。