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TKが宇多田ヒカルに引導渡されたとコメントしていますが、両者は何がどう違って、TKはそのように思ったのでしょうか。

感覚的には速攻で分かるのですが、言葉にしようとすると難しいですね。長くなるので時間があるときに読んでください。
ワタシの回答としては、オリコンチャートにも通用するR&Bのグルーヴを90年代のTKは作れず、宇多田ヒカルは作れたということでしょう。trf「Overnight Sensation」と宇多田「Automatic」を聞き比べればわかると思いますが、TKはどこまで行ってもタイミングがほぼジャストなんです。でもR&Bのグルーヴというのはゆらぎ・ずらし・間が必要です。頑張ったのは安室奈美恵「Don't wanna cry」ですが、やはり甘すぎる。
TKはロックや4つ打ちのグルーヴを作ることはできました。ただTKはそれらのグルーヴから逃れようとするとシャッフル(3連符)を選んでしまうんです。R&Bのグルーヴとは3連符を使うことで得られるものではありません。それではラテン・ミュージックやロッカバラードになってしまう。対して宇多田はR&Bそのもの。そこに決定的なリズム感の差があります。この差を感じたのではないでしょうか。
TKはJ-POP史においてはメロディとコード進行を改革した人です。対してグルーヴについては革新するほどの発想がありませんでした。グルーヴの基本はベースとリズム隊とBPMですね。TKのリズムは4つ打ちと呼ばれる非常にベーシックなものでしたし、ベースラインはルート音繰り返しが中心でした。4つ打ちとルート音ベースは基本中の基本で、これをすれば外さないが、目新しいものではない……そんな組み合わせです。その組み合わせから作られるグルーヴもまた、目新しいものではありませんでした。
ただ、TKはメロディの譜割りだけは独特のグルーヴがありました。カラオケで皆が歌いたくなったのは、ベーシックで安定感のあるグルーヴの上に乗るメロディの譜割りに気持ちよさがあったからだと思っています。
そんなTKの高揚感あるジャストな4つ打ちを活かせる90年代末のトレンドはトランスだったのですが、R&Bの台頭に目を奪われてTRUE KiSS DESTiNATiONを始めてしまい、トランスに乗り遅れてしまったのは選択ミスでしたね。
宇多田ヒカルは1stシングルでそれまでオリコンチャートにあったのとは別のグルーヴを示しました。これはもう歌唱そのもの、メロディラインのグルーヴがメインではないでしょうか。タメがあり、キレがあり、ビブラートがあり、強弱の付け方があり、とにかく普通に歌えばこうだろうというジャストなところで音が鳴らない、または違って鳴っている。歌唱者の天性のグルーヴ感が聴こえてきます。これがR&B的バックトラックに乗ることで、当時めちゃくちゃ新鮮に聴こえました。
普通に考えたらR&BっぽさというのはBPMとドラムとベースでなんとかなります。BPM遅めのバックトラックの、ブレイクビーツっぽいドラムのハネ方(1つずつの音の入ってくるタイミングのズレ感=ジャストじゃない感)は、今どき学べば誰でも真似られます。が、歌は無理。だからドラムが目立たないバラード曲でも宇多田が歌うことで独特のグルーヴが漂っています。
本当はその前から活動していたUAもMISIAもグルーヴを変えた存在でした。しかし彼女たちはクラブミュージックのグルーヴでした。宇多田ヒカルがクラブミュージックかというと、ちょっと違うと思っています。一番の違いは歌=メロディラインの展開の多さです。短いリフ(リフレイン)のくり返しで構築できればできるほど完成度が高いものだとされる文化がクラブミュージックだと思いますが、宇多田のメロディは展開が多く、五線譜上を動きまわる。ここが違うと思います。メロディはあくまでJ-POP的だが、ほかはR&B的。クラブよりリスニング向きです(カラオケだけ聴けばクラブミュージック的かもしれません)。
UAやMISIAの曲を作ってた人たちは、おそらく同業者の視線が気になる・同業者の評価を気にしてしまう人達ではないでしょうか。だからJ-POPの王道感を避ける傾向にあります。しかし宇多田は何も気にする必要がない無名の16歳だった。だから好きに気持ちの良いメロディを選べる。驚くべき若さ、作曲能力の高さ、歌詞のリアリティの高さ、歌唱の完璧さ。「天才」の登場で、時代が変わるムードを誰もが感じたと思います。日本の音楽史上、本当の特異点です。次の時代は宇多田だ、と誰もが思いました。それはTKが一番苦手なR&Bが次の時代になる、という意味でした。そして実際にTKの時代は終わりました。
そしてだからこそ、宇多田の海外進出失敗のあと、我々は才能に失望し(宇多田でもダメだった=日本人はいくら才能があっても海外では成功できないんだ)、音楽の才能がなくてもいいじゃんというアイドル・ブームに身を投げたんだと、今でも思います。
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Latest answers from polytope

新刊さっそく予約しました。楽しみにしております。ばるぼらさんの著書はほとんど(全て?)電子版がでていませんが、何か著者のご意向があってのことなんでしょうか。

質問が着ていたのにaskからの質問来てますよメールがSPAMフォルダに回されてて気づくのが遅れました!申し訳ない!
そして電子版についてですが、ワタシの意向です。ワタシは本を出した当初から本の主流は電子版になると思っていたので(いや、正確にはインターネット版、だと思ってました)、翔泳社から2007年頃だったかに『教科書~』の電子版について依頼が来た時にサインしませんでした。それ以降も基本は許諾してません。電子化されたのはワタシの主著じゃなくてちょっとだけ書いた『角川インターネット講座』くらいじゃないかな……。
でもですね、出版社に体力がないと電子化って面倒くさくてやらないものなんですよ。そこまで儲からないし。そういう体制が整ってるのって、マンガか小説を出してる会社じゃないかな?と思います(マンガなら採算が取れるから)。

「慶応的自意識」「慶応アスペ大学」について(こう書くと慶応がキラキラお洒落という妄想を持っているteh青山レベルのブサメンが飛んでくるけど)

質問が着ていたのにaskからの質問来てますよメールがSPAMフォルダに回されてて気づくのが遅れました!
しかしこの質問ですが、ワタシの中にまったく慶応に対するイメージがないので思うことがない……。慶応っていいイメージなんですかね、世間的には。ワタシのなかでは渋カジを生んだ学校の一つ、としてくらいしか頭に入ってない。あと学生イベサーのトランスウェーブとか?
15年前くらいに「ワセダ」という早稲田大学出身の人に対するなんとなくバカにした蔑称がありまして、一時期ワタシもよく「これだからワセダは」と言ってたんですが、ケイオウってそういうこと言われてたイメージないですなあ。

ガンガン断裁&電子化されているご様子ですが、持ってる本の何割くらいはそのまま手元に残しておきたいですか?また、絶対に手放したくない本などはありますか?

まず初めに、なぜ電子化するかというと、検索したいからです。情報の入出力をパソコンの画面上で完結させたい、という目的があります。
なので、最終的に情報が載ってるものは全部やりたいとは思ってますが、画集とか図録みたいな、検索に向かないものは残しておくかもしれません。他にも人から貰った小説などは、裁断しちゃったら悪いなと思います。
ワタシは本のコレクターじゃなくて情報コレクターなので、手放したくない本はないですね、たぶん。いま思いつかない。とくに自分が集めてるような雑誌は集合として持ってないと意味がないので、何冊か手元から離れたらその周辺文化一式手放して構わないです。
Googleって昔より使いづらいなと思ったことはないですか?ワタシの印象では、オンラインの検索ってどんどんひどくなってるんです。なのでオフラインの検索を充実させたいんです。

「呼吸チョコ」を知っていますか?

なんですかそれは。検索しませんが、呼吸をするようにチョコを食べるんでしょうか

音楽を作ろうと思ったことはありますか。もし今時間とお金(および技術)があったらどんな音楽をつくりますか。

mag_bo
実際のところ作っています。ネットレーベルから変名で出してたりするので、ネット上のどこかにあります。とはいえそれが作りたい音楽かというと違って、基本的にソフトウェア(Ableton Live)の勉強を兼ねた習作です。ダブステップのベースってこう作るんだ、とか。
作りたい音楽はずっと頭の中にあって、それはポップスですけど、頭の中にある音そのままに外に出せる技術が身についたら発表したいと思います。

また、同じく「アンチック」に関しても、写研書体では「大見出しアンチック」・「中見出しアンチック」の2つがアウトラインサービスで使えたはずですが、どちらが掲載されているのでしょうか?また、なぜ「中見出し」や「大見出し」の表記がないのでしょうか?

さきほどの質問から引き続き。アンチックは初代『もじのみほん』から引き続き掲載されており、前回は「アンチック/KFA」と表記していました。なので中見出しアンチックですね。これも当初は写研の見本帳では「アンチック(中見出し)」となっているので括弧を省略していました。
こんなこと言うのも妙ですが、もしかしたら質問者さんには初代『もじのみほん』のほうが見やすいかもしれないですね……。初代に載ってて今回載ってない書体がいくつかあるので、両方持ってても損はしない、かも。もしブックオフで安く見つけたら買ってみてください。

「もじのみほん2.0」の内容について質問です。石井中明朝体には「かな」に「オールドスタイル(=O)」と「ニュースタイル(=N)」、および巻末にも記載されている「標準がな(大がな=L=ラージ)」と「小がな(S=スモール)」のバリエーションがあります。そして、リュウミンと同じようにそれらを分類するための「NKL」「OKS」といったような表記があるはずです。本書でリュウミンにはあるそれらの表記が石井中明朝体にないのは何故でしょうか?ただ「石井中明朝体」とだけ記したのでは、「石井中明朝体オールドスタイルかな」だけが「石井中明朝体」なのだと誤解されてしまうのではないでしょうか。

oh!そこに突っ込んでくる人がこんなに早く出てくるとは……。
実は前回の初代『もじのみほん』には記号をつけてました。しかし今回の『2.0』は別の編集さんが中心になって表記決めを行ったため(ワタシは書体決めと並び順を指定したあと離れてます)、できあがりを見たら記号を全部トル方向になっていました。ので「なぜ載せなかったんじゃ」というのは知らないためワタシから言えることはあまりないのです。すんません。
ちなみに前回は「石井中明朝/KMMAOKL」と書いてました。これは正確には「石井中明朝(オールドスタイル大がな)」ですが、これのカッコの部分は写研の見本帳でもカッコ書きになってるので省略したんです。タショニムコード見ればわかるだろ、という感じで(写植を依頼する時はコードで依頼するので)。しかし今回そのコードも省略されてしまったので、不親切なものになっている、という感じですね。
いずれにしろ誤解されてしまうというのはその通りなので、もし増刷するならコードは復活させたほうがいいのでは、と編集さんに言っておきますね……。

ばるぼらさんが現代アートに言及していることって少ないような。もちろんインターネット系に言及されているのは知ってますが。それ含めて最近の興味はどんな感じでしょうか? 1.近年、注目しているアートスポットはありますか? 2.近年、注目している現代アート作家はいますか? 3.近年、注目している現代アート界の動向はありますか? 4.アート関係以外で、頻繁に行くカルチャースポットがあれば教えてください。

1. 近年、というのが難しいですが、ギャラリストの人が個人的にやってる浅草のASAKUSAとか、できたばかりでまだ方向性が定まってない感じの中野FREAKOUTとか、原宿BLOCKHOUSE、阿佐ヶ谷TAV Galleryとかは、今何を展示してるのかな?と気にはしています。
2.3. 作家単位でいうといないですが……。パープルームが面白そうと思って前にNADiffとかに観に行きましたが、いまいち面白さがわからなくて、このままだと興味持てないなあと思いながらまだ一応気にしています。あとTHE COPY TRAVELERSも東京からは活動がよくわからなくて気になります。あとそれらとはまったく関係なく最近の国内でのロベール・クートラス再評価を気にしています。
4. 原宿BIG LOVEは最近何を推してるのかな、というのは気になります。

ダイアグラムにめっちゃ興味あります。あらゆる本をダイアグラム化したいのです。図解やダイアグラムの思想、記述方法の参考になる書籍を教えていただけませんでしょうか。よしなに。

あーそれはいいですね、頑張ってください。でもどのダイアグラムを見て感動したかにもよるんですよね。実はインフォグラフィックスだったりしないですか?ワタシだったら杉浦康平さんを最初に見たため、初期はそういうのを探しました。ここではダイアグラムを「図解」と捉えて紹介します。
○まだ手に入るモノ
ジーン・ゼラズニー『マッキンゼー流図解の技術』
これはビジネス系の図解の超定番本で、できるビジネスマンになりたい人は全員読んでる本です。アッと驚くような図解法は一切載ってなくて、プレゼンをする人のための超基本みたいな話が続くのですが、でもこれを普通の人が読んでるのにダイアグラムに興味のある人が読まないなんてちょっとおかしいですよね?まず世の中の図解のレベルを知ってください。
Otto Neurath『The Language of the Global Polis』
アイソタイプ/ピクトグラムのド定番の人、それがオットー・ノイラート。基本です。別にこの本じゃなくていいんですが、どれか一冊は絶対に手にとってください。あらゆる図解表現のお手本です。もしかしたらハマるかもしれませんし、これじゃないなと思うかもしれませんが。画像検索するといいでしょうね。
Otto Neurath『From Hieroglyphics to Isotypes』
オットー・ノイラートをもう一冊。これはヒエログリフからアイソタイプまでの歴史を紐解いた一冊です。その他はリンク先で探してください。
http://www.medienphilosophie.net/neurath/
Edward R. Tufte『Visual Explanations: Images and Quantities, Evidence and Narrative』
http://www.edwardtufte.com/tufte/books_visex
情報デザイナーでありデータ・ディスプレイの才人であるTufteの本。これと『Beautiful Evidence』はどちらも良いです。もしデータ・ビジュアライゼーションに興味があるなら間違いなし。
『アイデア』349号、特集=松田行正デザイン図鑑
http://www.idea-mag.com/jp/publication/349.php
この号は松田行正さんというブックデザイナーを特集した号ですが、松田さんが昔作ったダイアグラムがカラーでガンガン載ってます。リンク先の画像等を見て、気になったら手にとって欲しいですね。あとインフォグラフィックスですが、第2特集でヨースト・グローテンスが載ってます。これも参考に。
『時間のヒダ、空間のシワ…[時間地図]の試み杉浦康平のダイアグラム・コレクション』
http://www.kajima-publishing.co.jp/bookdetail.php?isbn=isbn9784306046061
これは個人的には外せませんが異端の一冊でもあります。実際には存在しない「時間地図」というものを視覚化する不思議な内容で、物事を簡略化・抽象化して図式で表すものだと思っていたダイアグラムの概念が拡張されました。
『インフォグラフィックで見る138億年の歴史: 宇宙の始まりから現代世界まで』
http://www.sogensha.co.jp/booklist.php?act=details&ISBN_5=20270
様々なデータをビジュアル化した一冊です。ダイアグラムとは微妙に違いますが、情報のビジュアル化という視点では一度目を通すと参考になると思います。表現メソッドの多様性がわかるでしょう。最近っぽい本です。リンク先の目次画像を見てください。
マニュエル・リマ『ビジュアル・コンプレキシティ情報パターンのマッピング』
http://www.visualcomplexity.com/vc/book/
これも最近の定番の一冊だと思います。本当に情報が整理されてるの?と思うようなビジュアル化もありますが、そのぶん機械的な美しさがあります。みんなが振り向くような美しさ、というのも、情報のビジュアル化には大切なことです。リンク先の画像を見てください。
○古本で容易に手に入るモノ
西岡文彦『図解発想法知的ダイアグラムの技術』
http://taizo3.net/hietaro/2012/03/post-718.php(参考図版が載ってる)
もともと工作舎にいた方で、松岡正剛と一緒に何かやったりしてたんじゃなかったかな?ある情報をどのような図解にすればいいのかの発想法に焦点をあてた実践的な本ですが、ちょっと話の脱線が多いので、うまく拾い読みしてほしいです。この人の本は他にも面白いのが多いんです。
荒俣宏+松田行正『絶景万物図鑑』
これはキワモノなのでもし松田行正さんに興味があるなら、って感じですかね。全ページインフォグラフィックスでデザインされた変な本です。
○入手困難なモノ
『アイデア』324号、特集=ダイアグラム・地図作成法
http://www.idea-mag.com/jp/publication/324.php
在庫切れで古書価格が高いです。しかし日本語で読める基本的な情報が少ない分野なので、図書館などで探して読んでください。この号の杉浦さんのページは上記の『時間のヒダ……』にほぼ再録(新録)されました。
Walter Herdeg『graphis diagrams』
http://totodo.jp/SHOP/B2-0050.html
これは海外のド定番の一冊です。ダイアグラムといえばこれを見ないと始まらない、みたいな時代があったみたいですよ。古本屋で1万円くらいします。

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ニュース収集はどういう手段でやっていますか? また、ニュース収集はやったほうがいいと思いますか?

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