あーそれはいいですね、頑張ってください。でもどのダイアグラムを見て感動したかにもよるんですよね。実はインフォグラフィックスだったりしないですか?ワタシだったら杉浦康平さんを最初に見たため、初期はそういうのを探しました。ここではダイアグラムを「図解」と捉えて紹介します。
○まだ手に入るモノ
ジーン・ゼラズニー『マッキンゼー流図解の技術』
これはビジネス系の図解の超定番本で、できるビジネスマンになりたい人は全員読んでる本です。アッと驚くような図解法は一切載ってなくて、プレゼンをする人のための超基本みたいな話が続くのですが、でもこれを普通の人が読んでるのにダイアグラムに興味のある人が読まないなんてちょっとおかしいですよね?まず世の中の図解のレベルを知ってください。
Otto Neurath『The Language of the Global Polis』
アイソタイプ/ピクトグラムのド定番の人、それがオットー・ノイラート。基本です。別にこの本じゃなくていいんですが、どれか一冊は絶対に手にとってください。あらゆる図解表現のお手本です。もしかしたらハマるかもしれませんし、これじゃないなと思うかもしれませんが。画像検索するといいでしょうね。
Otto Neurath『From Hieroglyphics to Isotypes』
オットー・ノイラートをもう一冊。これはヒエログリフからアイソタイプまでの歴史を紐解いた一冊です。その他はリンク先で探してください。
http://www.medienphilosophie.net/neurath/
Edward R. Tufte『Visual Explanations: Images and Quantities, Evidence and Narrative』
http://www.edwardtufte.com/tufte/books_visex情報デザイナーでありデータ・ディスプレイの才人であるTufteの本。これと『Beautiful Evidence』はどちらも良いです。もしデータ・ビジュアライゼーションに興味があるなら間違いなし。
『アイデア』349号、特集=松田行正デザイン図鑑
http://www.idea-mag.com/jp/publication/349.phpこの号は松田行正さんというブックデザイナーを特集した号ですが、松田さんが昔作ったダイアグラムがカラーでガンガン載ってます。リンク先の画像等を見て、気になったら手にとって欲しいですね。あとインフォグラフィックスですが、第2特集でヨースト・グローテンスが載ってます。これも参考に。
『時間のヒダ、空間のシワ…[時間地図]の試み杉浦康平のダイアグラム・コレクション』
http://www.kajima-publishing.co.jp/bookdetail.php?isbn=isbn9784306046061これは個人的には外せませんが異端の一冊でもあります。実際には存在しない「時間地図」というものを視覚化する不思議な内容で、物事を簡略化・抽象化して図式で表すものだと思っていたダイアグラムの概念が拡張されました。
『インフォグラフィックで見る138億年の歴史: 宇宙の始まりから現代世界まで』
http://www.sogensha.co.jp/booklist.php?act=details&ISBN_5=20270様々なデータをビジュアル化した一冊です。ダイアグラムとは微妙に違いますが、情報のビジュアル化という視点では一度目を通すと参考になると思います。表現メソッドの多様性がわかるでしょう。最近っぽい本です。リンク先の目次画像を見てください。
マニュエル・リマ『ビジュアル・コンプレキシティ情報パターンのマッピング』
http://www.visualcomplexity.com/vc/book/これも最近の定番の一冊だと思います。本当に情報が整理されてるの?と思うようなビジュアル化もありますが、そのぶん機械的な美しさがあります。みんなが振り向くような美しさ、というのも、情報のビジュアル化には大切なことです。リンク先の画像を見てください。
○古本で容易に手に入るモノ
西岡文彦『図解発想法知的ダイアグラムの技術』
http://taizo3.net/hietaro/2012/03/post-718.php(参考図版が載ってる)
もともと工作舎にいた方で、松岡正剛と一緒に何かやったりしてたんじゃなかったかな?ある情報をどのような図解にすればいいのかの発想法に焦点をあてた実践的な本ですが、ちょっと話の脱線が多いので、うまく拾い読みしてほしいです。この人の本は他にも面白いのが多いんです。
荒俣宏+松田行正『絶景万物図鑑』
これはキワモノなのでもし松田行正さんに興味があるなら、って感じですかね。全ページインフォグラフィックスでデザインされた変な本です。
○入手困難なモノ
『アイデア』324号、特集=ダイアグラム・地図作成法
http://www.idea-mag.com/jp/publication/324.php在庫切れで古書価格が高いです。しかし日本語で読める基本的な情報が少ない分野なので、図書館などで探して読んでください。この号の杉浦さんのページは上記の『時間のヒダ……』にほぼ再録(新録)されました。
Walter Herdeg『graphis diagrams』
http://totodo.jp/SHOP/B2-0050.htmlこれは海外のド定番の一冊です。ダイアグラムといえばこれを見ないと始まらない、みたいな時代があったみたいですよ。古本屋で1万円くらいします。
View more