「あなたの胸の内側にはどんな悲しみがある?」という質問が来たので転送します
切なさも思慕も郷愁も私は敏感に感じるほうですけど,その全てに本質的な悲しみはないと考えます.追い求めても叶わないかもしれないという悲観的な考え方もアリですが,「私が生きている限りは叶う余地がある」と楽観することもできるし私はそう捉えたい.だってそのほうが生きるのが楽しいじゃないですか.見えない暗闇の中を探りながらも,追い求めている方向へ目指すことができるのが人間じゃないんですか.
思慕も郷愁も同じです.私の好きな人が私に対して相互主義じゃなくても,必ずしも再会を拒絶されるわけじゃない.故郷の地から離れることが必ずしも,もうその土地を踏めないというわけじゃない.仮にそのいずれも叶わなかったとして,その悲しみが胸の内側に残ることはありえません.なぜなら私の胸の中に秘める他への欲望・希望・期待の割合がそもそも高くないからです.だけどお互いが生きている限り,思慕への小さな希望は生き続ける.予想に反して期待通りのことが起きた時の喜びは有る種の極みに達するものがあり,長い間残ります.負の感情には常に揺らぎがありますが,悲しみを引きずることはめったにありません.極めて一時的です.都合のいい人間なんですね.
逆に私の心をとことん抉るものは,私と関わりの深い人間がこの世界から生きていないという事実です.私と直接の繋がりが無くとも,私にとって大切な人が大切な方を亡くしたという話を聴いて,いつの間にか泪を流していたことがあります.暫く音信がなかった人から届く訃報というのはかなり悪い部類です.昨日まで話し合っていた人が突然世界から存在を隠すというのは最悪のパターンです.
また会えるだろうと思っていた人がもういないことに気づいた途端,私はその人が生前私に宛てた痕跡を探しはじめます.その人が私にくれた筆跡を見つめる.録音を聴く.写真を眺める.最後の投稿を読む.何十回ものリピートを繰り返してようやく,死んだ人の生きた思考に触れる機会はもう無いということを少しずつ自覚する.会えるかもしれないというわずかな希望を無慈悲にも打ち砕かれた現実を前にして,私にできることは,昨日まで見えていた自分の世界が壊れている様子をただぼうっと見つめるだけなのです.これは私の孤独の定義でもあります.
思慕も郷愁も同じです.私の好きな人が私に対して相互主義じゃなくても,必ずしも再会を拒絶されるわけじゃない.故郷の地から離れることが必ずしも,もうその土地を踏めないというわけじゃない.仮にそのいずれも叶わなかったとして,その悲しみが胸の内側に残ることはありえません.なぜなら私の胸の中に秘める他への欲望・希望・期待の割合がそもそも高くないからです.だけどお互いが生きている限り,思慕への小さな希望は生き続ける.予想に反して期待通りのことが起きた時の喜びは有る種の極みに達するものがあり,長い間残ります.負の感情には常に揺らぎがありますが,悲しみを引きずることはめったにありません.極めて一時的です.都合のいい人間なんですね.
逆に私の心をとことん抉るものは,私と関わりの深い人間がこの世界から生きていないという事実です.私と直接の繋がりが無くとも,私にとって大切な人が大切な方を亡くしたという話を聴いて,いつの間にか泪を流していたことがあります.暫く音信がなかった人から届く訃報というのはかなり悪い部類です.昨日まで話し合っていた人が突然世界から存在を隠すというのは最悪のパターンです.
また会えるだろうと思っていた人がもういないことに気づいた途端,私はその人が生前私に宛てた痕跡を探しはじめます.その人が私にくれた筆跡を見つめる.録音を聴く.写真を眺める.最後の投稿を読む.何十回ものリピートを繰り返してようやく,死んだ人の生きた思考に触れる機会はもう無いということを少しずつ自覚する.会えるかもしれないというわずかな希望を無慈悲にも打ち砕かれた現実を前にして,私にできることは,昨日まで見えていた自分の世界が壊れている様子をただぼうっと見つめるだけなのです.これは私の孤独の定義でもあります.
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ak