法と文学って何しているんですか?法と科学は?

.法と文学については、wikipediaでそこそこまとまっています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%95%E3%81%A8%E6%96%87%E5%AD%A6
.さらに知りたい方は、包括的なサーヴェイとして林田清明「『法と文学』の諸形態と法理論としての可能性」(北大法学論集55巻4号、55巻5号)をどうぞ。
http://ci.nii.ac.jp/naid/120000962872
http://ci.nii.ac.jp/naid/120000957081

.出ている本や論文としては「文学における法」分野のものが多いんですが、どっちかというとそれは文学のなかに出てくる法的要素についての四方山話のようなものが多いです(それはそれで面白いですが)。法哲学に重要なのは「文学としての法」のほうで、これは法の形式主義に対して、個別的情況への人文学的想像力による感受性を強調する傾向があり、それは「ケアの倫理」などと並んで、CLS(批判的法学研究)以降のポストモダンな法思潮のひとつになっています。なお、私自身はこのあたりには批判的な距離をとっていて、以下のような発表をしたことがありますので、あわせてご覧いただければ幸いです。
https://sites.google.com/site/kobafu11/law_literature/symposium
.なお、このシンポジウムで取り上げられているリチャード・ポズナー『法と文学』(木鐸社、2011年)はこういうタイトルなのに「法と文学」批判、という性格のほうが強いものなので、読む際にはご注意を(もちろんそういうものとして最も浩瀚で有益な書です)。

.法と科学というのはちょっと多義的ですね。1) マルクス主義法学、2) ケルゼン以降の法実証主義、3) 科学的証拠の妥当性などを考察する法科学(捜査科学;forensic science)など、いろいろ。日本では伝統的に、法学において「科学」というときは 1) の影響がとても強かったといえます。
.私自身が関わっているものとしては、もちろんケルゼンも好きですが、どちらかといえば 3) を法社会学的に拡張したような感じのものです。複合的な科学技術はいろいろと社会に問題をもたらしているが(典型的には原発)、さて、それは法的にどんなふうに規律されるべきか、といったふうな問題を扱っています。これも具体的にはいろいろありますけど、とりあえずの入り口としては以下のサイトなどご覧になってみてください。
http://www.law-science.org/top.html

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