モダン焼きって何がモダンなのですか?

.構造へのこだわりはヘーゲル的体系化や果てなき基礎付け主義の欲望を感じさせますし、その一方でマルクス主義的な下部構造への還元主義の夢も捨てきれないでいるように思います。その上に――そしてそれによって相対的に決定された――「お好み(=善き生の諸構想)」焼きを〈構築〉しようとする主体的意思には、不確かなプロジェクトにあえて飛び込む近代的リベラルの精神が脈づいているように思います。しかし、その基盤=下部構造とて、実は焼きそばというヤワでジャンクなものであることがつねに/すでに暴露されている点において、「敷石の下は砂浜だ」という近代的懐疑主義の成れの果てを内在させているともいえるでしょう。実際、私が焼くとたいてい崩壊します。構築と懐疑、そして両者をつなげるアクロバティックな実存的プロジェクト、そのはかない運動がモダンなのです。

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