ドゥオーキンを読んでみようと思うのですが、どこから手を付けていいのかわかりません。取っ掛かりとして読むのに何かおすすめの本や論文があれば教えて下さい。

.ドゥオーキンの本はどれも分厚いし議論も入り組んでいてしんどいですね。でもこないだ翻訳が出た遺著『神なき宗教』(森村進訳、筑摩書房、2014年)は講義録ということもあってすっきりまとまっていますし、森村先生の解説もたいへん有益なものですので、最初の1冊にいいんじゃないかと思います。『権利論』『法の帝国』あたりが主著で、このへんはいきなり読んでも大丈夫だと思いますが、アメリカ憲法や法哲学の話に慣れていないとちょっと戸惑う部分もあるかもしれません。その場合は、生命倫理学にかかわる『ライフズ・ドミニオン』あたりが具体的な問題を論じていて入り込みやすそうです。
.ドゥオーキンをめぐる論文集としては、宇佐美誠・濱真一郎編『ドゥオーキン』(勁草書房、2011年)というのがあり、日本の法哲学者たちによる突っ込んだ検討を読むことができます。だいたいどういうことが争点になっているか、というのをつかむのにいい本です。ほか、個別の論文だとたくさんあるので テーマごとに CiNii とかで検索してみるといいと思います。なお、主著『法の帝国』をわかりやすく解説したものとして、民法学者の内田貴先生による「探訪「法の帝国」(1)(2完)」(法学協会雑誌105巻、1989年)があります。ドゥオーキンの紹介としてはかなり早いものだと思いますが、それを内田先生がやってらっしゃるのが興味深いところです。

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