色々と頭が痛くなりますね。まず、他人を変えることはできない、と知りましょう。私もこうやって質問を受け付けてはいますが、別に相手を変えようとか、思い通りにしようとは考えていません。あくまで「私はこう思う」という、一つの思考過程を提示しているに過ぎません。なおかつ、限りなく匿名に近い形で行っています。これには理由があります。それは、現代社会において自分の意見を述べるということは、リスクを伴うことだと知っているからです。▶︎以前、私は「祈り」について、このask.fmで述べました。1日が24時間であること、日本語が通じること、相手が約束を履行してくれること。これらは全て、共同幻想です。私たちは、夢を見るがごとく、「セカイ」を描き出し、他者を分別し、生活を営んでいます。「一秒」という単位は、約束事にすぎません。言葉の定義もまた、約束事にすぎません。私たちは、お互いがお互いにその約束事を知り、その文脈に沿って生活していると、自覚的か無自覚かを問わず、信じているのです。ですがあくまで、私たちはこれらを信じているだけであって、これらに、神によって担保された「絶対性」が付与されているわけではありません。だから、私たちは「祈る」のです。相手に自分の気持ちを理解してもらえるように、共感してもらえるように。言葉と身体と心を尽くして、訴えるのです。▶︎貴方は、自分がした実証という努力が、報われると信じて疑わなかったのでしょう。まして相手は「信頼できる上司」。自分が努力して身につけた成果を訴えれば、必ず共感してもらえて、自らの評価も高まると考えたのではありませんか。それは私から見れば、祈りを欠いた「賭け」にしか見えません。そして、その賭けに貴方は負けたのです。知識をどれだけ積み、どれだけの「正しさ」を貴方が持ち得ていたとしても、他者にそれを伝えて、なおかつ納得してもらおうとすることは、危ういことなのです。祈りを捧げるかのように、慎重に、丁寧に、他人と接してください。たとえ親であっても、友人であっても、目の前の人間は「貴方とは別のセカイを生きている」のです。▶︎私の言葉が貴方に伝わればと、私は祈っています。もし通じたならば、それは奇跡です。いや、日本語を介して、私の紡いだ言葉を、貴方が理解できるなんて、こんなに素晴らしいことはありません。願わくば、挫折を経験した貴方に、幸多からんことを、重ねてお祈り申し上げます。頑張ってください。正義感の強い貴方なら、小保方さんの疑惑云々で仕事を外されても、しっかり挽回できると、私は思います。以上です。