岡田くんの「父親」に対する憧れ、榎田さんにはどう見えますか?
岡田くんにとって「父親」は欲しくて欲しくてたまらないものなのか、というとそうでもない気もします。彼の話だけ聞くと母子家庭でも経済的に不自由なく育ったように感じますし。それよりもお母さまに「あなたは男なんだから~」と言われて自分で生きていかなくてはならないと思うようになったことの方が大きい気がします。自立した強い男に、家族や大切なものを守れる男にと思った岡田少年にはモデルケースが必要だったんだと思います。それが中学時代の顧問の先生であり、上京した時の坂本さんであり、本の中の歴史上の人物であり、役者の先輩たちであるんだろうなと。父親がいないことは岡田くんのパーソナルな部分ですごく大きな存在なんじゃないかな。コンプレックスだった時期もありそうだし。いつか岡田くんが守る場所にできる自分の家庭を持つ日が来るといいなと俺は思ってます。