それは失礼しました。申し訳ありません。意外に士郎正宗さんの作品、特に漫画ですが、知られていない事があります。士郎さんの漫画の特徴として「漫画のコマ割りの枠外に、内容を補足する文章が多く見受けられる」んですけど、これは士郎さんご本人が(やはり枠外に)書いている、士郎正宗さんの漫画を読む時の重要なポイントがあります。殆どの場合、読者の皆さんは、漫画を読みながら枠外の注釈文章も同時に読んでしまっているんですが、士郎正宗さんの漫画で、かなりプライオリティーが高いのは「漫画そのもののテンポやスピード」なんですよね。なので、士郎さんは枠外で「漫画として先に読んだ後に補足的に注釈文章を読んで頂きたい」と仰っています。これをしないで漫画のテンポを無視して「枠外の注釈を読む事で、本来の漫画としてのテンポやスピード感を誤解され易い」と仰っていますし、俺が士郎さんと一緒に仕事をする時に一番、気を使うのが「テンポやスピード」なんです。ぶっちゃっけ、神山監督のS.A.C.や黄瀬さんのARISE、あとイノセンスも観ていないので、比較が出来るのは惜しいさんの劇場版「攻殻機動隊」と、士郎さんの漫画「攻殻機動隊」と見比べると、良いとか悪いという意味はチョッと横に置いといて、士郎さんの漫画のテンポがロックだとすると映画のテンポはワルツくらい違います。違うから「悪い」って言ってるんじゃないですよ。