僕が書いていた79年から83年は、まだ岩谷宏さんもロックから離れていない時期でしたから、僕のような子供には出番がありませんでした。そもそも、シリアスな評論を志していたわけではないので、対象として不向きだったろうと思います。そして当時の読者であればお分かりと思いますが、ボウイが提示するコンセプトとあの雑誌の論調とは不可分な関係で、そこに自分が割って入る気もありませんでした。ついでに言えば、P-MODELを対象に何かを書いたことも、ほとんど無かったと思います。
ボウイに関心を持ったのは、イーノやロバート・フリップとも方向性が交差していた、いわゆるベルリン三部作の時代です。ジギー・スターダストの時代は、ケバいミーハー向けのロックンローラーというイメージしかなかったのですが、ちょうどキング・クリムゾンが解散して空いた部分にハマった感じです。特にNHKで放送された78年の来日公演は、アロハシャツを着て浮きまくっているエイドリアン・ブリューや、後に色々と言われてしまう岩谷さんの訳詞も含めて、ボウイのポジションが子供にも分かりやすかった。
レッツ・ダンス以降はまったく聴いていませんが、YouTubeの時代になって、アースリング期の演奏のカッコ良さに気付き、リーヴス・ゲイブレルスやブリューと同じギターを買ったりして、ミーハーっぽく楽しんでいたところです。新作もそうですが、ボウイが招集するバンドは本当に面白い。スタイルの更新さえ志向すれば良く、必ずしもそこで完成度を求めなくてもいいという態度は、過去のアルバムがいまだ新鮮に聴ける点で正しいのでしょう。そこで方向性を見誤らない事が、彼の才能だったのだろうと思います。
質問チャーンス! はい。敬愛するトリプルファイヤーの鳥居さんに続いて行きたいと思います。
これは別の角度からも裏付けできるでしょうね。インド人やネパール人がやっている、さほど流行っているわけでもなさそうなお店でも、バリエーションは2桁ほどあり、いつ行ってどれを頼んでも、必ず何らかの違いがあるものは出てきます。でも日本人がやっている美味しいインド料理店では、せいぜいバリエーションは4つか5つくらい。でもランチで行くのはネイティブな方のお店なんですよね。毎日通っても、日替わりを頼んでおけば適当にシャッフルされて、均した結果として食べているものは、それ程変わらなかったりするように思います。
動物は国境を簡単に越えるみたいですね。僕のは豆腐とカレー、日の丸の半旗が30infectedくらいですが、食べ物にはmore Japanese foodのようなコメントが付いていたので、蕎麦や寿司、天婦羅なんかを食器込みで美味しそうに撮れば、あっちこっちへ飛ぶような気がします。
Perfumeは10年くらい前に武蔵美の芸祭で觀て、歌謡テクノの線で行くのかな? まあがんばれよー、みたいな印象でした。今は映像やら仕掛けやらを、当時の受け持ちだった学生がやっているので他人とは思えません。もちろん彼女たちと面識はありませんが。
BABYMETALは伝統的な日本的アイドルの手法を、他の音楽文化と融合させて成功しているわけですが、Perfumeは新しいテクノロジーや音楽スタイルを使いながらも、日本流アイドルの純粋な拡張を行っている点が違うと思っています。
私もこのような事になるとは思っていませんでした。
Metal Hammerというアメリカのメタル専門誌が、BABYMETALに"Best Breakthrough Act"という賞を出しました。その授賞式の模様が、先週末に現地のケーブルTVで放映され(直ちに拡散し)たのですが、そのバックバンドがDragonForceだったのです。
テクニカルな点では神バンドも高いレベルにあると思いますが、長くやっているバンドの音はさすがに違うわけで、今までのBABYMETALのベストアクトではなかったかと思います。権利関係が面倒そうですが、可能なら音源としてリリースして欲しいDEATH。
ところで、これは蛇足ですが、メタルとテクノは音楽の構造が一緒です。ほとんどが8部音符の繰り返しで構成されていて、ただ楽音が違うだけ。ミュージシャンやリスナーの気質もオタクで、教条主義的、かつモテなさそうなところまで似ています。互いにバカにし合っているのは、ただの同属嫌悪かも知れません。